
揚ノ沢鉱山とは
揚ノ沢鉱山は、日本国内で稼働する数少ない金/レアメタル鉱山です。

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東北地方には、世界有数の黒鉱鉱床を始めとするさまざまな鉱床が存在し、現在まで盛んに採掘されて来ました。秋田県内では大館市の花岡鉱山や鹿角郡の小坂鉱山、北秋田市の阿仁(あに)鉱山、旧鷹巣町の明又(あかりまた)鉱山などもかつて栄えた鉱山として有名です。
揚ノ沢鉱山は、戦後、東北大学金属材料研究所の川端良幸教授ら専門家グループの調査により、新たな黒鉱鉱床(レアアース・レアメタル)鉱山として脚光を浴び、1958年10月に初めて鉱業権を取得し現在に至っています。
金/レアメタル等を目的鉱物とする鉱山としては、日本国内でも希少鉱山としてその価値は国内外でも高く評価されています。

地形/地質
揚ノ沢鉱山は、北秋田市旧鷹巣町中心部から南東方向約19Kmの位置にあり、JR鷹巣駅から車で約50分の行程となり、秋田県が管轄する米代川(よねしろがわ)森林内にあり周囲は針葉樹林、広葉樹林等に広く覆われた国有林野です。標高は300m〜579m(山頂)あり、冬期は3〜4mの積雪がありますが、坑道掘りのため年間を通して採掘できます。
鉱区は、秋田県のグリーンタフエリアに位置しますが、鉱床は黒鉱鉱床と鉱脈型鉱床の混在型となっています。本鉱区の10Km圏内に存在した旧鉱山は11箇所(明又鉱山、大葛鉱山、大沢鉱山、大巻鉱山、奥見内鉱山、鎌田鉱山、炭谷鉱山、大栄鉱山、立又鉱山、前田鉱山、湯ノ岱鉱山)にものぼります。
鉱山名称 | 揚ノ沢(あげのさわ)鉱山 |
鉱区の所在地 | 秋田県北秋田市地内 |
鉱業権登録番号 | 秋田県採掘権登録第948号 秋田県採掘権登録第1440号 |
鉱区の面積 | 19,102アール(948号) 26,200アール(1440号) |
鉱業権登録日 | 2008年11月25日 |
目的鉱物 | 金/銀/銅/レアメタル、他 |
採掘方法 | 坑道掘り |
沿 革

揚ノ沢鉱山は、戦後、東北大学金属材料研究所の川端良幸教授ら専門家グループの調査により新たな黒鉱鉱床の存在が明らかとなった事から、1958年に創業者である永井興蔵氏が鉱業権(目的鉱物:金/銀/銅/鉛/亜鉛/硫化鉄鉱)を取得し、開山(採掘事業を開始)しました。
その後、金鉱脈利権を巡り揚ノ沢鉱山を運営するエヌビーアイ株式会社で内紛が発生、当時の役員/関係者等による不正な資金調達なども発覚した事から、2000年代に入り採掘事業は一時中断されました。
こうした中、2012年に現在の大株主(発行済み株式:80%保有)であるロイヤルウィングス株式会社が、エヌビーアイ株式会社の経営権を取得し、権利関係を一本化すると同時に採掘事業を再開/正常化しました。
Googleマップ
揚ノ沢鉱山
【拡大すると鉱山施設が確認出来ます。】